【コラム】震災から6年~忘れないこと、思い出すこと、備えること

【コラム】震災から6年~忘れないこと、思い出すこと、備えること

2017年3月11日、東日本大震災からちょうど6年を迎えた。3月に入り、連日、多くのメディアが被災地の今の様子を伝えるニュースを流している。いまだ当時の面影を色濃く残す場所、新たな姿へと変化を遂げた場所など、各被災地で復興の状況はさまざまのようだ。

先日、銀座ソニービルの壁面全体に掲げられた広告が話題になった。夕暮れ時の銀座、大きな交差点に面するこのビルの前を多くの人と車が行き交う。広告を前に、足を止めて壁に書かれた文字をじっと見つめる人、写真を撮る人、「あんなに高かったんだね……」と知人に話しかける人。反応は十人十色だ。

【コラム】震災から6年~忘れないこと、思い出すこと、備えること

広告には、4階の天井付近、高さ16.7mの位置に赤い線が引かれ、「ちょうどこの高さ」と書かれていた。あんなに高かったのかと改めて認識し、壁の前に立つ人の頭の位置と見比べた瞬間、鳥肌が立った。「この高さを知っているだけで、とれる行動は変わる。あの日を忘れない。それが、一番の防災」という文字を読み、思わず周囲のビルを見渡して、自分が上るべき高さを確認した。

【コラム】震災から6年~忘れないこと、思い出すこと、備えること

防災の意識は常に持ちたいものだが、日々の生活に追われ、気づかないうちに無意識へと流されてしまうというのが正直なところ。「人間は忘れる生き物」という言葉もあるが、そのとおりだと自分自身を顧みて、残念な気持ちになる。しかし、忘れてしまっても、折に触れて思い出せばいい、と頭を切り替えた。忘れたら思い出す、その繰り返しで記憶にとどめておくのだ。あの銀座のメッセージを観た人たちの脳裏には、確かに、それぞれの「3.11」への思いやあの日の記憶が浮かんでいたことだろう。

帰り道、宮城県のアンテナショップに立ち寄る。被災した地域で作られたであろう商品を購入。買い物袋を眺め、これも一つの復興支援になることを願った。

【コラム】震災から6年~忘れないこと、思い出すこと、備えること

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-ソニービルの壁に書かれたヤフーの広告全文-
「3月11日。この日が来るたび、私たちはあのときのことを振りかえる。東日本大震災から、早くも6年が経った。災害なんて、もう起きるな。毎年のように私たちはそう思うけれど、災害はいつかまた、たぶん、いや確実に起きてしまうだろう。あの日、岩手県大船渡市で観測された津波は、最高16.7m。もしも、ここ銀座の真ん中に来ていたら、ちょうどこの高さ。想像よりも、ずっと高いと感じたはず。でも、この高さを知っているだけで、とれる行動は変わる。そう。私たちは、今、備えることができる。被災した人たちの記憶に想像力をもらい、知恵を蓄えることができる。あの日を忘れない。それが、一番の防災。ヤフーはそう思います。」

*この広告掲示は12日まで

 
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柴田 祐希

大学卒業後、編集プロダクション・研究機関等でのディレクター職を経てフリー編集者へ。 NEWSALT立ち上げに参加。現編集長。 一番のリラックスタイムは愛犬との散歩。

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