【コラム】AIは人間と一緒に新しい「教え方」をつくれるか?(後編)

AIは人間と一緒に新しい「教え方」をつくれるか?(前編)

前編(2017/1/19)では、授業の「教え方」を改善するためにAIが使えるかどうか、調査が始まっていると紹介した。後半はこの取り組みからAIと人間の協調について考えてみたい。

人間とAIを適切に一体にさせることが目的

最初は、AIソフトがレッスンが脇道に逸れたかもしれないと検出すると、同教育サービスのオンライン講師が、その場で自動的にAIソフトから忠告を受けることになる。技術が進化するにつれて、ソフトからの忠告は洗練されたものとなり、ソフト自体が“教える”ことにおいて、より積極的な役割を果たすことになることも考えられる。これは、AIソフトが人間の教師の代わりとなっていくのかという疑問につながっていく。

これに対し、同プロジェクトに協力しているUCLのローズ・ルーキン(Rose Luckin)教授は、「我々がしようとしていることは、教室において人間とAIを適切に一体とさせること。つまり、そのスイートスポットを見つけることだ」と述べた。そして、懸念されることとして「子ども達をコンピューターにつなげておかなければいけないという考えから、人々が逃げられなくなることだ」としている。フーパー氏も教師をロボットに置き換えることが目的ではないと認めている。

人間はAIに取って代わられるのか

ローズ教授が述べているように、AIと人間の協調を目的とすることが主であり、自動運転車などのモビリティ分野の事例を除くと、AIの研究・開発において人間を機械に完全に置き換えることが最初から目的となっていることは少ないであろう。
歴史を振り返れば、戦後の日本においては、洗濯機や炊飯器などの家電製品が登場し、主婦が家事に費やしていた時間を、自由に使える時間に変えることができた。このように、AIの発展が人間の活動の質の向上に貢献するものだと考え、これまで存在しなかった仕事や生活スタイルが到来するのだと肯定的に捉えることもできるのではないだろうか。

(写真はイメージ)

 
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三田 よしみ

大学院機械工学系専攻修了後、アメリカ系外資企業を渡り歩き、現在も外資勤め。最近は運動不足解消に取り組んでいる。

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