「環境に優しい」Tシャツめぐり、ドイツで賛否両論

「環境に優しい」Tシャツめぐり、ドイツで賛否両論

ファッションストアチェーンのC&A(本社ベルギー/ドイツ)が、「100%有機ゴミとして還元できる」とうたったエコTシャツの販売を発表。これが思いがけず、環境団体などから反発を招いている。20日付のヴェルト紙が伝えた。

同社が発表したエコTシャツは、100%有機農法の木綿を素材としており、裏地や糸にもポリエステルなどの化学素材ではなく、特殊強化加工された木綿の糸を用いている。さらに、使用されている17色の染料もすべて有毒性ではないもので、生産工程での電力や水の使用量も最小限に抑えたとしている。このような条件で生産されたエコTシャツをC&A社は6月から欧州で40万枚、メキシコとブラジルでも10万枚販売する。

これに対してドイツ環境自然保護連盟(BUND)は、「衣類は本来、長期使用を目的とするべきもの。有機ゴミに還元することをうたったのでは、天然素材で作られたものの使い捨てを推進しているかのように聞こえる」と批判。世界自然保護基金(WWF)も、生産工程の改善を評価しつつも、「使い捨てが気軽にできるような衣類が、環境に優しいと言えるのか」と同様の声を挙げている。類似の論議は近年、自然派素材を使ったゴミ袋や赤ちゃんのおむつに対しても起こっており、「C&Aの発想は悪くない。ただしコンセプトの詰めが甘い」とBUNDのブッシュマン氏は指摘している。

 
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塩野 輝美

翻訳者、ライター。ドイツ在住。ドイツの生活と文化、歴史と社会制度のつながりをウォッチしています。

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