ドイツのマーケットで感じる秋の訪れ

秋が来た! と、ドイツでいち早く感じるのは、マーケットを歩いているとき。夏野菜と並んで、キノコを見かけ始めると、「ああ、もうそんな季節なのか」と実感する。

ドイツでは、マッシュルームやシイタケなどが1年を通して市場に出回っているが、秋にだけ見かけるのが、アンズタケ(Pfefferlinge)やポルチーニ(Steinpilz)だ。特にポルチーニは高価で、この日見かけたものでも100グラム4.90ユーロ(約550円)。肉厚で充実した味わいのポルチーニは、筆者の感覚ではドイツにおける松茸のような存在だ。アンズタケは、クリームソースで煮込んだものを、団子状のダンプリングに絡めて食べるというシンプルな料理が秋の味覚としておなじみ。ちなみにドイツでは、秋の行楽として森にキノコ狩りに行く人が多く、経験豊富な知人に言わせると、高価なポルチーニも森で見つけることができるらしい。

ドイツのマーケットで感じる秋の訪れ

ドイツのマーケットで感じる秋の訪れ

さて、キノコと比べるとサイズ的にも色彩的にも存在感を大きくアピールしているのがカボチャだ。最もポピュラーなオレンジ色のカボチャは、なんと「ホッカイドー」という名前で親しまれている。これは表面だけきれいに洗って皮をむかず、種を取ってスライスし、塩とオリーブオイルを振りかけてオーブンに入れるだけで立派な一品になる。

ドイツのマーケットで感じる秋の訪れ
初秋に出回るフルーツにはプラムがある。この時期、各家庭で焼くプラムケーキも、秋の味覚の代表だ。そして多種類のリンゴ! 地元産のリンゴが色づき、収穫の秋の喜びを運んでくれる。

ドイツのマーケットで感じる秋の訪れ

ドイツのマーケットで感じる秋の訪れ

夏が終わり、急激に気温が下がり、日が短くなり、ちょっぴり心細くなる秋の始まり。しかし市場を見渡すと、季節の恵みが豊かにあふれていることに気づかされた。

 
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見市 知

ライター、ドイツ在住。著書に『ドイツで100年続くもの』、『ドイツ クリスマスマーケットめぐり』、『ベルリン 東ドイツをたどる旅』(いずれも産業編集センター刊)がある。

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