ノルウェーではなぜ電気自動車普及が成功したのか?

ノルウェーの電気自動車事情

ノルウェーでは今年に入り、電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)の新車登録台数が全体の半数に達した。さらに2025年以降は、従来のガソリンおよびディーゼル車の新規登録廃止を目指している。ノルウェーは、どのようにして急速なEVへの転換を実現したのか? 5月25日付の独ツァイト紙が報じた。

EVは税金免除

ノルウェーではEV購入の際に、本来25%かかる消費税を払わなくてもよい。さらに購入税も免除される。この結果、ノルウェーで購入されているフォルクスワーゲン車の80%はプラグインハイブリッド車(PHV*)だ。さらに、同じくEVである高級リムジン車「テスラ モデルS」を買う方が、一般的なガソリン車であるBMW車を買うよりも安い。

有料道路を無料で、バス車線も通行可能

EVは、有料道路での通行料を免除される。また、車内に2人以上が乗っている場合は普通乗用車でも市内のバス車線通行が可能となる。

充電スタンド完備

現在、ノルウェー国内でEVのスピード充電ができるスタンドは850台。ノルウェー電気自動車連盟はこれに対して、今後、100台の自動車につき1台のスピード充電スタンドの設置を目指すとしている。ちなみにノルウェーの冬は長く、高地では5月でも雪が残っている場所もある。冬場にEVの最大走行距離は80kmが目安となる。日産ディーラーのニールセン氏は、EVリーフの購入を希望する顧客に対しては必ず、自宅から職場までの距離がどのくらい離れているかを確認するという。

公共サービスもEVを利用

オスロ市では救急車や介護福祉用の車もEVを活用。タクシーにもEVが増えている。

目標はEV普及ではなく環境保護

ノルウェーはパリ協定に従い、2030年までに排気ガスなどエミッションの40%削減を目指している。このためEVの普及以外にも、公共交通機関の充実や乗車料金値下げなどにも政府が尽力している。

*…プラグインハイブリッド車:コンセントから差込プラグを用いて直接バッテリーに充電できるハイブリッド車のこと

(写真はイメージ)

 
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塩野 輝美

翻訳者、ライター。ドイツ在住。ドイツの生活と文化、歴史と社会制度のつながりをウォッチしています。

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