トヨタ、農研機構とイチゴの品種改良を効率化する技術を開発

トヨタ自動車、農研機構とイチゴの品種改良を効率化する技術を開発

トヨタ自動車は、農業・食品産業技術総合研究機構との共同研究で、イチゴの品種改良を効率化する高精度選抜技術を開発した。同社の「トヨタ生産方式」のノウハウを農業に応用する取り組みの一環で、これまで難しいとされてきた、「DNAマーカー」を使ったイチゴ品種改良の技術を開発。今回発表した技術は農業関係者に幅広く活用できるように情報開示・提供に応じる予定だという。研究結果は3月30日に開かれた日本育種学会で発表した。

品種改良は、低温でも開花する品種や、実が甘い品種など有用な性質を持った2品種を交配して得た種子から数千の子孫を育て、その中から段階的に優良個体を絞り込んでいく手法。味や大きさだけでなく、気温や日照時間に左右されず実を結ぶ品種を育成することができる。この品種改良に必要な遺伝子を持つかを判定する「DNAマーカー」を作成できれば、評価の初期段階で候補を大幅に絞り込むことができ、効率的に改良を進められるが、イチゴの染色体は構造が複雑なため、これまでDNAマーカーを用いた品種改良はなかなか進んでこなかった。

今回トヨタと農研機構は、トヨタが独自に開発したDNAマイクロアレイ技術をもとに、「病害に強い個体」と「夏や秋にも収穫可能な個体」を選抜することができるDNAマーカーの開発に成功。これにより、選抜に要する期間が通常の2分の1、栽培面積が3分の1に抑えられ、イチゴの品種改良の効率化が実現するという。

トヨタは、2014年にトヨタ生産方式の考え方を農業に応用したクラウドサービス「豊作計画」を開発・提供するなど、自動車事業で培った生産管理手法や工程改善ノウハウを農業分野にも展開している。

イチゴは国内で最も市場規模の大きい園芸作物の一つだが、国内では12月から翌年5月に生産が集中。それ以外の時期はほとんど輸入に頼っているため、この時期に栽培できる品種づくりが求められていた。

(写真はイメージ)

 
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前野 美月

東京工業大学卒。データ解析。Macbook Airと無印のノートをいつも持ち歩く。気分転換は料理、スポーツ、銭湯に行くこと。

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