アトピー性皮膚炎のかゆみに効く新薬候補を開発 京都大学

アトピー性皮膚炎のかゆみに効く新薬候補を開発 京都大学

アトピー性皮膚炎の治療薬開発をめざす京都大学椛島健治教授らの研究グループは、開発中の新薬候補において、かゆみに対する有効性が確認されたと発表した。かゆみを標的としたアトピー性皮膚炎治療薬は、今回世界で初だという。研究成果は、米科学誌『ザ・ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(NEJM)』に3日付けで掲載された。

日本の京大、ドイツ、アメリカ、イギリス、ポーランドの研究機関は、共同で「ネモリズマブ」という治療薬候補を開発。「ネモリズマブ」はかゆみの発生源とされるインターロイキン-31(IL-31)と受容体IL-31RAの結合を阻害することで薬効を発揮する。

国内外の中等症から重症とされる264人のアトピー性皮膚炎患者に対して臨床試験をしたところ、投与した患者ではかゆみの強さを示す指数が、3カ月後に約60%軽減された。さらに睡眠状況について検証したところ、入眠の時間が早まり、安眠している時間も増加。重篤な副作用も確認されなかった。

アトピー性皮膚炎は皮膚バリア障害、かゆみ、湿疹を症状とする皮膚疾患。慢性的に悪化を繰り返し、かけばかくほど皮膚が刺激されてかゆみが増す。患者はこのかゆみのため寝付くまで時間がかかったり、夜中に目を覚ましたりと、生活の質(QOL)に悪影響を与えるものだった。従来の軟膏などの外用薬においては、かゆみに対して有効とされるものがなかった。

(写真はイメージ)

 
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塚越 沙良

横浜市立大学卒業。社会学専攻。キャリアコンサルタントとして求職者の転職支援を行いながら、主に教育・社会・日本の若者についての記事を執筆。

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