火星開拓に朗報?! 建築資材は土を固めるだけでOK

火星開拓に朗報?! 建築資材は土を固めるだけでOK

火星に人類が移住する際、一定の前処理をした火星の土を固めるだけで理想的なレンガを作成できるかもしれない。火星の表土に含まれるナノ粒子状酸化鉄が粘結剤の代わりとなり、焼く必要もないという。論文は27日、科学誌ネイチャー系のオープンアクセス電子ジャーナル「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

論文の執筆者である米カリフォルニア大学サンディエゴ校の喬宇教授らは、模擬火星土JSC Mars-1aを、一方をピストンを使って準静的(速度は毎分数ミリメートル)に、他方はハンマーを用いて衝撃を与える(速度は毎秒数メートル)という2つの方法で高圧圧縮した。その際、硬い壁で横への広がりを制限した場合、弾性のある壁で柔軟に制限した場合、制限しない場合の3パターンで実験した。いずれも円筒状に加圧したので、得られた試料は円盤状となる。

この試料を梁状に切断して曲げ試験を行った。準静的な加圧かつ硬い壁で制限した場合、その試料の曲げ強度は通常の粘土レンガと同程度と、比較的低いものとなった。また、柔軟に制限した場合や制限しない場合は、硬い壁で制限した場合のほぼ3倍の強度となった。さらに衝撃加圧で柔軟な制限をした場合、典型的な鉄筋コンクリートよりも強度が高いことが示されたという。

地球から粘結剤を運ぶ必要もなく、現地にある素材を衝撃で加圧するという方法で建築資材が得られるのであれば、火星開拓には朗報となることだろう。

画像提供:米カリフォルニア大学サンディエゴ校
 
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天本 レオ

航空宇宙工学科卒業。サイエンスライターとして、宇宙をはじめとした科学全般の話題から、読者の「!」な記事を提供していきたいと思っています。

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