多摩動物公園で飼育することになった絶滅危惧種「タスマニアデビル」が11日に一般公開される。お披露目会が10時半から開かれ、11時から一般公開。同日に記念講演会やスタンプラリーなどの関連イベントも行われる。タスマニアデビルを飼育する施設はアジアでは同園のみとなる。
オーストラリアのタスマニア州政府が2003年から保全活動に取り組み、その一環として2013年から海外の動物園がタスマニアデビルの飼育を通じた普及啓発活動を行うプログラムが始まった。多摩動物公園がこのプログラムの参加が認められ、今回の来園につながった。
今回、同園で飼育されることになったのは3歳のメス2頭。名前はマルジューナとメイディーナで、先住民族の言葉でそれぞれ「星」と「影」という意味だという。5月31日にタスマニア州のトロワナ・ワイルドライフパークから送られた。
タスマニアデビルは国際自然保護連合(IUCN)レッドリスト掲載の絶滅危惧種。オーストラリアのタスマニア島に生息しており、現存する肉食有袋類としては世界最大種で、頭胴長は約60cm、尾の長さは約25cm。夜行性で、黒い体色と集団で餌を食べる際に発する鳴き声から「デビル」と呼ばれたとされている。